インデックス投資を始めたいけどETFと投資信託って何がちがうの?どっちがいいのかしら?
こんなギモンに私の体験をもとにお答えします。
- ETFと投資信託の違いを知りたい方
- ETFと投資信託で迷っている方
- 実際にどちらにも投資してみた人のレビューを知りたい方
私はインデックス投資を5年以上続けており、ETFと投資信託もどちらも実践しています。
結論からいいますと、もし初心者の方でしたら、「投資信託」をおすすめします。
今回の記事では、投資初心者の方には「投資信託」が向いていると思う3つの理由を、ETFと投資信託の基礎知識を交えつつ、私の実体験を踏まえて紹介したいと思います。
初心者がインデックス投資で大事にすべきものは?
ETFと投資信託を比較する前に、そもそも「初心者にやさしいインデックス投資」ってどんなものでしょうか?
私は、初心者の方にとって大事な要素は以下の3つだと思っています。
- 購入が簡単であること
- 購入後の手間が少ないこと
- 心理的なストレスが小さいこと
インデックス投資は長期戦ですので、簡単かつストレスが少ないことが望ましいと思っています。
という私なりの前提に立ち、話を続けたいと思います。
ETFと投資信託の違いは?
まず、ETFも投資信託は、どちらも「株式や債券などの詰め合わせパック」であり、個人投資家から集めたお金を運用会社が代わりに運用してくれる金融商品です。
実は、ETFも投資信託の一種なのですが、以下のような違いがあります。
ETF | 投資信託 | |
---|---|---|
上場/非上場 | 上場 | 非上場 |
取引時間・価格 | リアルタイム | 1日1回 |
売買手数料 | 必要 (証券会社により無料の場合有り) | 不要 (ノーロード) |
取引通貨 | 米ドル(円貨決済も可) | 円 |
分配金/再投資 | 受取 | ファンド内で再投資 |
信託報酬 | 安い | ETFより高め |
自動積立投資 | △(市場価格に注意する必要あり) | 可 |
分配金の再投資 | 手動 | 自動 |
※購入する証券会社によって多少異なる場合があります。
これらの違いを踏まえた私の結論としては、取引通貨、自動積立投資、分配金再投資の面で手間の少ない投資信託がおすすめです。
昔は信託報酬の観点でETFの優位だったのですが、現在では投資信託の信託報酬がかなり安くなったのも理由です。
【参考】信託報酬とは?
「信託報酬」って何?
運用や管理にかかるランニングコストだよ
長期投資においてランニングコストが運用結果に与える影響は大きく、商品を選ぶ上でもかなり重視したいポイントです。
近年、投資信託の商品もかなり低コスト化が進んでいます。
米国の代表的な株価指数であるS&P500に連動するETF・投資信託を例に挙げてみましょう。
- 【ETF】バンガード・S&P500 ETF(VOO)の場合・・・0.03%
- 【投資信託】eMaxis Slim 米国株式(S&P500)の場合・・・0.0968%
このように、どちらも0.1%を切るほどの驚きの低コストです。
まだETFの方が安いのは事実ですが、ETFの場合は払い出される分配金が課税されます。
シミュレーション条件により多少は変わると思うものの、分配金の課税を考慮するとトータルリターンは「投資信託」が優位と主張される方は多いです。
さらに、これから挙げる「ETFが初心者にやさしくないと思った理由」を踏まえると、より投資信託をおすすめしたくなります。
ETFが初心者にやさしくないと思った理由①(⇒取引通貨が米ドル)
たとえば、先ほど登場した「バンガード・S&P500 ETF(VOO)」を購入したいと思います。
この場合、できるだけ為替手数料を抑えようと思うと以下が手順例となります。
- 住信SBIネット銀行で円⇒ドルへ両替(米ドル/円 片道4銭)
- 住信SBIネット銀行からSBI証券へ入金
- SBI証券でバンガード・S&P500 ETF(VOO)を購入
無理!寝ます。。
素晴らしい反応だ!
ちなみに、ETFを円で決済することも可能ですが、それはあなたに代わって運用会社が両替しているだけであり、為替手数料は1米ドル25銭発生します。
「ドルと円どっちで決済する?」という選択肢がある時点で、まずもって初心者のハードルを上げてしまうと思います。
一方で、投資信託の「eMaxis Slim 米国株式(S&P500)」を購入する際は、「ドル」や「為替」の文字を拝むことなく購入することができます。
投資信託の方が購入が簡単かつ、為替を目にすることなく投資できる点で、ストレスが小さいと思います。
ETFが初心者にやさしくないと思った理由②(⇒少額&定額自動積立に不向き)
「来月から毎月1万円を積み立て投資に回そう! バンガード・S&P500 ETF(VOO)を購入 しよう!」
と思ったとします。
バンガード・S&P500 ETF(VOO)の1口当たりの市場価格は、例えば2021年11月17日ですと、約430米ドルです。
ドルで言うのやめて!w
日本円で約、4万9,300円だよ!
つまり、1万円では1口すら買えません!笑
ETFの場合、金額買付ではなく、口数での購入が必要となるので、少額投資とマッチしづらいなぁと感じました。
また、「毎月定額かつ自動で積み立てたい」という場合は、例えばSBI証券の米国株式・ETF定期買付サービスが考えられます。
しかしながら、「設定口数」または「設定金額以内の単元口数」での購入となるため、毎月1万円分だけ購入するということができません。
どうゆうこと?
仮にバンガード・S&P500 ETF(VOO)の1口当たり10,000円だと仮定しようか。毎月口座に1万円入金していたとしても、翌月値上がりして1口当たり11,000円になったとすると?
1口も買えない!
といったことが起こります。
つまりETFの場合は、市場価格をある程度意識して自動買い付けの設定と買付余力の確保を行う必要があります。
一方、投資信託であれば設定金額に応じて、基準価格を元に購入可能な口数を自動で買い付けしてます。
つまり、投資信託はほったらかし運用ができます。
よって、初回購入後の運用も投資信託の方が簡単です。
ETFが初心者にやさしくないと思った理由③(⇒分配金再投資が手間)
最後に分配金再投資の話です。
ETFを保有していると、定期的に分配金(配当の類)を受け取ります。
たとえば、私はVIGやQQQといったETFを保有していますが、このように入金されています。
一見嬉しいのですが、資産形成を効率よく行う観点では、分配金も投資に回していく方がよいので、結果的に、もらった分配金を元手に再投資を行います。
つまりETFの場合、ほったらかし運用ではなく、意識して手動で再投資していく作業が必要です。
私の場合、ズボラなのでいつの間にか入金されてて気づかないことが多いですw
また、先ほど挙げたようにETFは1口単位での購入となるため、少額な分配金では購入できないケースはよくあると思います。
一方で、投資信託の場合、分配金を受け取ることなくファンド側で自動的に再投資してくれます。
つまり、運用開始後の手間が少ないです。
まとめ(⇒初心者向けには投資信託の方がやさしいと思います)
今回は、インデックス投資において悩みがちな、「ETFと投資信託はどっちがいいの?」というテーマについて、私なりの考えを記事にしてみました。
結論として、初心者の方であれば投資信託をおすすめします。
理由は以下で、簡単で手間が少なくストレスの小さい運用ができるからでした。
- ドルへの両替を気にしなくてよい
- 少額・定額積み立て投資で運用できる
- 分配金再投資が自動で行われる
この記事ではかなり投資信託の肩を持つ主張になってしまいましたが、ETFにももちろん良さはあります。
経費率だけでなく純資産額の大きさ(つまりファンドの安定感)もありますし、そもそもETFでしか投資できないような魅力的なファンドもあります。(例えば、私はVIGというETFに投資しています)
今回は、「インデックス投資初心者向け」という切り口としたため、実体験も踏まえて、できるだけ簡単に運用できる投資信託をおすすめしました。
もちろん、投資信託から始めてみて、興味が出てくればETFにチャレンジ!というのも全然アリだと思います。
今回の記事がETFと投資信託の選択で迷う方の参考になれば幸いです。
以上、最後までお読みいただきありがとうございました!ではまた!!
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