「全世界株式に投資したい。でも商品がたくさんあるからどれを選んだらいいか分からない」
という方に、ぜひお読みいただきたい記事です。
インデックス投資をはじめようと思ったときに、一度は「全世界株式」への投資をお考えになられる方は多いと思います。
ですが、ひとえに全世界株式に投資できるインデックス・ファンドといっても、たくさんの商品があります。
例えば、メジャーな商品例がこちらです。
- eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)
- 楽天・全世界株式インデックス・ファンド
- SBI・V・全世界インデックスファンド
- バンガード・トータル・ワールド・ストックETF(VT)
全世界株式は人気の投資先であるため、他にもたくさんの商品があり、数を上げればきりがありません。
ということで、今回は全世界株式に投資できる商品の中で、私なりのおすすめ商品とその理由について紹介したいと思います。
結論から言うと、
eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)
がおすすめです。
では、その理由や詳細を記事にてご紹介いたします。
- インデックス投資初心者の方
- 全世界株式に投資してみたい方
- 投資信託とETFで迷っている方
- VTとオルカンのどちらに投資すべきか迷っている方
比較する全世界株式インデックス・ファンドの紹介

まず最初に、比較する全世界株式インデックス・ファンドの紹介です。
先ほど挙げた代表的な4商品ですね。
- eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)⇒“オルカン”
- 楽天・全世界株式インデックス・ファンド ⇒”楽天 VT“
- SBI・V・全世界株式インデックスファンド ⇒“SBI・VT”
- バンガード・トータル・ワールド・ストックETF ⇒”本家VT“
どれも商品名が長いので、略称をつけさせていただきます。
4つの商品があるけど、大別すると「オルカン」か「VT」に分かれます。
ちなみに②楽天VTと③SBI VTは、④本家VTに間接的に投資するような投資信託です。
商品を選ぶ際の大事なポイント
私が思う、商品選びにおいて大事な点は以下です。
- 購入が簡単であること
- 購入後の手間が少ないこと
- コストが安いこと
- 純資産総額が大きいこと
この中でも特に、①購入が簡単であることと②購入後の手間が少ないことは、投資初心者にとって大事なポイントとして挙げています。
以降、この目線で商品を比較していきたいと思いますが、投資信託とETFでは運用の方法も変わってくるので、
- 投資信託同士で比較
- 投資信託とETFで比較
という順で紹介していきたいと思います。
【投資信託】オルカン、楽天VT、SBI・VTを比較

では早速、投資信託の3種(オルカン、楽天VT、SBI・VT)を比較したものがこちらです。
/
項目 | オルカン | 楽天VT | SBI・VT |
---|---|---|---|
連動指数 | MSCI ACWI | MSCI ACWI | FTSE GACI |
純資産総額 | 6兆8,890億円 | 6,414億円 | 574.6億円 |
信託報酬 | 0.0578% | 0.179% | 0.1238% |
運用会社 | 三菱UFJアセットマネジメント | 楽天投信投資顧問株式会社 | SBIアセットマネジメント |
※2025年8月時点
私としては、コスト(信託報酬)が低く、純資産総額が大きい「オルカン」がおすすめです。
オルカンとVTは同じ全世界型株式なのですが、ベンチマークする「指数」が違っていて、オルカンは「小型株」を含まない点が特徴です。
どうしても小型株を組み入れたいという、強い思いがあるのでしたら、VT(楽天またはSBI)も選択肢に入れてもいいのかもしれません。
オルカンと楽天VTのチャート比較
ちなみに、ここ3年のチャートを見てみると、オルカンとVTとで目立った差はなさそうに見えます。
以下は、オルカン(青色)と楽天VT(桃色)のチャート比較です。
※SBI・VTは歴史が浅いので割愛しております。

※Yahoo!ファイナンスのチャート比較画面を引用
※オルカンは設立された2018年10月31日以降のデータです。
2つのチャートは、ほとんど一緒といっても過言でないほどの動きをしています。
同じ動きなら、低コストで純資産総額の大きい方を選択するのが合理的だと思います。
とくに、長期投資においては運用コストをできるだけ下げることが重要です。
ということで、繰り返しになりますがこの3商品の中でしたら、やはり「オルカン」が私のおすすめです。
【投資信託 vs ETF】オルカン、本家VTを比較

続いて、オルカンと本家VTの比較をしたいと思います。
オルカンは国内投資信託、本家VTは海外ETFであるという点が大きく違います。簡単にまとめた表が
項目 | オルカン | 本家VT |
---|---|---|
連動指数 | MSCI ACWI | FTSE GACI |
純資産総額 | 6兆8,890億円 | 7.1兆円 |
信託報酬 | 0.0578% | 0.08% |
配当金 | なし(再投資型) | あり(四半期ごとに分配) |
運用会社 | 三菱UFJアセットマネジメント | バンガード |
※2025年8月時点
経費率の低さや純資産総額の大きさでいえば、「本家VT」が候補に挙がってきますが、それでもやっぱり投資初心者の方には「オルカン」をおすすめしたいです。
なぜなら、VT(というよりはETF)は、購入時と購入後のそれぞれで少し手間がかかるためです。
以前、ETFより投資信託をおすすめする理由を、簡単に紹介します。
ETFよりも投資信託をおすすめする理由
ETFは以下の3つの要素が、投資初心者にたいしてやさしくないと考えています。
- 取引通貨が米ドル
- 定額自動買付がしづらい
- 分配金再投資が発生
以下、①~③を順に説明します。
①取引通貨が米ドル
①の取引通貨は「円」で決済することも可能ですが、為替手数料を考慮すると自分でドルに換えて買い付けを行う方がコスト的に優位だったりします。(住信SBIネット銀行を活用してドル円交換をするなど)
そもそも「ドルで買いますか?」「円で買いますか?」の選択肢が出てくる時点で、初心者にとって少しハードル高く見えます。
一方、投資信託の場合は日本円で購入するので、ドルを意識しなくてよいです。
②定額自動買付しづらい
ETFの場合は「1口」単位で購入する必要があります。
例えば、VTの株価が100ドル、為替が1ドル120円だとすると、1口購入するのに約12,000円必要です。
つまり、毎月5,000円ずつ積み立てようと思っても、それができません。
1口分買えるだけの資金がないからです。
一応、定額自動買付の設定自体は証券会社側で可能ですが、株価や為替レートはどんどん変化していきます。
例えば、12,000円分を毎月購入するような設定にしていても、翌月株価が上昇して、1口あたりが13,000円になっていて買付できない、というケースも出てきます。
一方、投資信託の方は100円から自由に定額自動積立が可能ですので、手がかからず運用しやすいと思います。
③分配金再投資が必要
長期積み立て投資においては、「税金」を後払いにしていく方が最終的なリターンは大きくなります。(課税繰り延べ効果)
しかしながらETFの場合は分配金が支払われますので、分配金をもらう都度、税金を支払う形になります。
税金の繰り延べ効果が失われることに加えて、リターンを高めるために再投資の手間が発生します。
一方、投資信託の場合は分配金を受け取ることなく、ファンド側で自動で再投資できるため、課税繰り延べ効果も働きますし、手間もかからない点がメリットです。
【まとめ】全世界株式への投資|おすすめはオルカン

今回は、「全世界株式に投資可能な商品はどれがいいの?」というテーマで、オルカンとVTの比較を中心に紹介させていただきました。
結論としては、eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)※通称:オルカン をおすすめしております。
理由を簡単に振り返りますと、
- 購入が簡単であること
- 購入後の手間が少ないこと
- コストが安いこと
- 純資産総額が大きいこと
以上の4点を満たすからでした。
全世界株式への投資に悩む方の参考になれば幸いです。
コメント
コメント一覧 (10件)
e03fsb
thypzm
aq8nok
i5l5t4
7l4mrg
x92tbp
9o1pme
jtsvia
2jwax2
7782c2